川北英隆のブログ

東京は愛宕山に「登る」

東京を歩いた。実は昨日、ある夕食会が竹橋であり、久しぶりなので出席した。今日、学会(創価学会でも山岳会でもなく、日本ファイナンス学会)の大会があった。ついでに愛宕山を訪れた。
まず某夕食会。いつも竹橋の毎日新聞社9階のレストランで開催される。で、この場所は鬼門のようだ。2011年3月11日にも同じ夕食があった。その日、たまたま近くにいた3人がとにかく会場に集まり、行き場がないので飲み会をした。この話はブログにある。昨日は、その会合にぎりぎり間に合うタイミングで地下鉄に乗ろうとしたところ、人身事故で電車が止まった直後だった。仕方ないのでタクシーで出向いたが、当然間に合わなかった。毎年1回程度しか出席しないのに、何ていうこと。どうも事故に遭遇する確率の高い会合のように思える。
そんなこともあり、「懐かしいね」というので二次会に行ってしまった。最近、用心しているものの、二次会で飲むとつい飲み過ぎてしまう。ということで今朝は体調があまり勝れないまま、学会に出向いた。朝一番に研究発表の司会を2時間し、それも1人が英語の発表だったので少しエネルギーを使ってしまった。昼に理事会があり、長年お世話になった事務局のAさんが最後の奉公だというので、こっちは気を使ってしまった。
「疲れた」というので、早々に学会を引き上げ、気晴らしに愛宕山に「登る」ことにした。登ろうかなと思いつつ、行きそびれたまま35年は経過している。1977年4月から通産省(現在の経産省)に2年間派遣されていた頃、派遣先の同僚から「川北さん、そら愛宕山に登らないと」と言われた記憶が蘇る。「23区内の名山」というわけだ。今日、地図を見ると(ネットで国土地理院の地図が無料で閲覧できる)、三角点も山名もある。標高25.7メートルだ。23区内で(自然の地形の中で)一番標高が高いのかというと、そうではない。このことは今日初めて知った。たとえば、近くの有栖川宮記念公園は31.2メートルある。
上りは愛宕山をくぐる道路トンネル横から、階段を登った。その脇にエレベーターがあるものの、さすがに「使うたらあかんやろ」というので階段にしたわけで。すぐに頂上に着く。愛宕神社があり、その一角に「三角点」の石碑もあった。少し歩くと、急な石段が神社に向かって直登しているのに気づいた。その石段を使って下りた。下りると、地上げが中断した(民家が2軒残った)広場に出る。東京タワーが愛宕山よりもはるかに高いビルの谷間から顔を出している。「下りただけでは」というので石段を登りなおし、今日2回目の「登頂」を果して、行きに使った階段を下りた。
帰りはぶらぶら歩いて有楽町まで出てしまった。東電の本社は警察の警備が続いている。その横、山手線のガード下は、有楽町まで場末の雰囲気が残っている。東京に赴任した1977年、「何ていう場末に(前の会社の)東京本部があるんや」と思ったものだが、久しぶりに通ると、確かにモダンにはなっているものの、銀座や大手町に比べて場末であることに変わりなかった。

2013/06/01


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