川北英隆のブログ

ボクちゃんこれ欲しいの

安倍政権の成長戦略なるものの全容かな、それが明らかになり、株が売られた。さもありなんだ。ええとこのボンが「ボクちゃんこれ欲しいの、欲しいの」と親にねだる姿をイメージしてしまった。
華々しい目標数値の羅列である。そもそも2%のインフレ目標から始まった。日経の朝刊を見ると、設備投資10%増、科学技術世界1位・・・と並んでいる。所得150万円増というのもあった。あれもこれも手に入れたいというわけだ。でも、この数字って「戦略」ではなく「目標」だろう。戦略とは、それらを手に入れるため、何を行動するのかである。「欲しいったら欲しいの」って駄々をこねることではない。
再び日経の朝刊に戻ると、行動に関して大したことが書いていない。これにはさすがの日経も批判的な論調になっていると映った。異口同音に批判が飛び交っているように、医療はどうした、農業は、国会議員の定員や選挙制度はというように、自民党にとっての聖域にはほとんど手が入らないようだ。最高裁が違憲判決を出した薬のネット販売で多少お茶を濁した程度か。
召使である日銀には脅しを入れ、2%のインフレ目標に向けた行動を強要した。「パパに言いつけて、自由が利かないように奴隷の身分に落とすっからな」というわけだ。他の場面では、同じやり方は通用しないというか、パパやママや親しい親戚を脅せないのだろう。
先日、勉強会で安倍ちゃんを「理想論者」と、ある記者が称していた。確かにそうだ。「美しい国、日本」だったか、「ボクの部屋を綺麗にしたいのっ」と言っていた。その理想は続いているはずだから、「美しい日本の象徴である富士山の入山制限をする、1万円を取る」と、堂々と言えばいいのにと思う。誰かが怖いのだろうか。それとも部屋が綺麗になったと思っているのか。
参議院選挙に勝った後は、「鉄砲とお、大砲とお、戦闘機も、軍艦も欲しいのっ」、「それと兵隊さんかな」、「そおそお、神社も綺麗に、大きくしてね」ってなるのかも。あな、恐ろしい。

2013/06/06


トップへ戻る