昨日、唐突だが、伝言板に「研究生受け入れ終了」と書いておいた。海外からの留学希望者向けの掲示である。研究生とは留学希望者が、主に日本語を勉強するため、入学前に日本に来る制度だ。
たとえば、来年(2014年)4月に研究生として来日すればどうなるのか。通常の場合、順調ならその年に入学試験を受け、再来年(2015年)4月に大学院に入学できる。その後の2年間、大学院で学び、修了となる。
最近、その研究生の希望が多い。主に中国人である。この9月にも僕は4人の研究生を迎える。彼/彼女らは12月に入学試験を受け、来年4月に大学院に進むことになる。
研究生の受け入れには指導教員が必要となる。在留資格(日本に滞在する資格)の申請には、形式要件として、原則として指導教員が入国管理局に出向かないといけない。もちろん来日後、日本語の教育はともかく、入学試験のための指導や、入学後の勉強のための予備知識の指導も担当する。入学後も指導教員となることがほとんどである。
ということで、ここからが問題なのだが、来年4月に研究生を受け入れ、彼/彼女らが晴れて再来年に入学できたとして、その後、僕の在任期間が1年しか残されていない。これでは責任を持って研究生を受け入れることができないことになる。
ということで、「研究生受け入れ終了」としたわけだ。実際、今年はこれまで3人断った。これからも研究生になりたいとの依頼メールが舞い込むかもしれない。留学したいと思っている学生を断るのは可哀想なのだが、仕方ないだろう。いよいよ段階を追って大学教員の店仕舞い、その第一弾というわけだ。
2013/09/07