しばらく日本株全体の株価の位置について書かなかった。5月末に株価の上昇が止まり、それなりの株価形成に戻ったから、あえて書く必要がなかったというのが正直なところである。
もう少しバブリーに日本株全体が上昇したのなら、自分自身の売り上がり方針が完全成就したと思うが、残念なことに(「残念」であることは多くの投資家と共通だろうが)予想外に早くバブル的株価形成が終わってしまった。ということで、売り損なった株式が残っている。
それはともかく、今後はどうすればいいのか。今回の株価上昇の主因は企業努力によるものではない。天から降ってきたものに近い。精神的な意味で大きな金融政策の転換があったものの、企業経営が大きく変化したとは思えない。つまり、政府の意図する風向きが変われば、日本の株価の居所も大きく変わりかねない。
一方で、企業間の格差が大きい。これでもアメリカほどではないのだが。格差が拡大すれば、良い企業と駄目な企業の見分けが重要になる。見分けるにはある程度の目利きが要求されるものの、幸いなことにプロと称せられる投資家に、そのような目利きが育っているとは思えない。つまり、素人の個人投資家にも大きなチャンスが残されている。言い換えれば、安値に放置されている株式に意外に玉が混じっていたりする。
ということで、まだまだ玉になりそうな企業が株式市場の片隅に転がっているかもしれない。後は、その株式が安値にあるのか、いい線まで買われてしまっているのか、その見極めだろう。
2013/09/14