11/22、日経新聞の経済教室に「NISA普及への課題」との題で日本の投資信託の現状を書いた。「NISAと投資信託の課題に関して書け」との依頼に基づくものなので、投資信託を扱ったのが本音だ。
「NISAって何さ」という質問もあるだろう。日経新聞のNISAの表示は、少額投資非課税制度(日本版ISA=NISA)と書くとのこと。原稿段階で単にNISAと書いていたところ、このように直っていた。要するに、年間100万円までの内外株式や株式投資信託などから得られる投資収益(配当や売却益)が非課税扱いになるというものである。
僕自身、NISAを使うのであれば(まだ申し込んでいないので、「あれば」と書いておく)、海外の株式中心となろう。国内の株式も少しは買うかもしれないが。ネット証券を使えば海外の個別株を買う手数料も安い。それと、日本の株式と異なり(日本の大企業の経営はしっかりしていないことが多い)、海外の大企業の経営はしっかりしていることが多いので、著名企業を買ってもそれなりに安心である。
これに対し、今の日本株を対象とする投資信託であれば買わないし、現時点では何も保有していない。前の会社の系列会社が運用するものも含め、過去にも買ったことがない。海外株の投資信託だと思って買ったところ(たとえばアジア株への投信と銘打ったもの)、日本株が入っていることを知って(日本もアジアの一員なので、レストランのメニューのような偽装ではないものの)、「どういうことや、嫌やな」と思った記憶もある。
今回の経済教室は、「NISAを使って株を買えばええん違う」と書いてしまうと500字くらいで終わってしまい、身も蓋もないので、投資信託の分析をし、「投資信託の投資に工夫が必要ではないの」と書いた次第である。知り合いから、「投信について、よく書くことがあったね」とも言われた。
ついでに書くと、この投資信託の現状を大転換しないといけないとの動きが水面下であるようだ。新しいタイプの投資信託を作ろうとの動きである。NISAを機会に個人資金を食い物にしようとするのではなく、本当に個人を向いた運用を行おうとの動きである。その動きの成功に期待したいものだ。
2013/12/04