川北英隆のブログ

有斐閣「経済辞典 第5版」

有斐閣から経済辞典の新版が刊行される。本日、新しい物が届けられた。4200円(税抜き)と高いが、総ページ数が1600を超える。「経済用語の国語辞典」と帯に書いてあるのも頷ける。
と書くと、「有斐閣の回し者か」と疑われよう。実は「そう」である。というのも、いつからか(研究室に行けばわかるが、自宅には資料が揃っていないので、多分、第3版から)、執筆を担当している。今ではインターネットからいろんな用語の検索ができるものの。当てにならないものも多い。この点で、有斐閣「経済辞典」は役立つ。思い出せば、社会人になってすぐに買ったと思う。1971年に初版が出たというから、それを買ったわけだ。
前回の改訂は2002年とのこと。その後の10年余に世の中は大きく変化した。ネット化とグローバル化が著しい。金融システムも変わった。このため、担当する項目の改廃に一番苦労した。項目の記述に関しても変化している可能性があるから、そのチェックも大変だった。これらに加え、前回の執筆者が老齢化して辞退するか、行方不明のケースも出てくる。このため、最初の原稿を出した後で追加の執筆依頼もきた。項目をたくさん担当するのも大変なので、大忙しながら知り合いの外資系証券会社にいたM氏に「是非書いて」とお願いもした。
最初の依頼が一昨年の10月、原稿を出したのが去年の4月である。そして、昨年の年末にゲラ校正と追加の原稿を出したようだ。その後さらに1年が経過し、ようやく辞典になった。
こう考えると、辞書や辞典の編纂は大変な作業、値段はタダ取らない。

2013/12/11


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