檜谷山荘からは巨木の中の登りである。途中、神木とされる紅檜があり、一際大きい。その巨木を過ぎるとモミと笹の林に変わっていく。シャクナゲも混じる。水場もあり、気持ちのいい登りだ。
やがて主稜に出る。北大武山と南大武山を結ぶ縦走路でもある。ここからは小さなアップダウンを繰り返す。主峰の直前のピークには日本人が造った祠(大武祠)がある。そこで大休止した後、少し大きく下る。登り返すと頂上である。
稜線の標高は3000メートル前後であるにも関わらず、モミと笹で覆われている。それでも頂上はちょっとした岩場になっていて、展望がいい。登った日は、遠くに雪をかぶった玉山まで見えた。
もっとも、北大武山は海が近いため、霧がすぐに発生するらしい。今回、頂上では幸いに晴れたが、東側は雲海が広がり、その雲がすぐに稜線にかかってくる。一緒に登ったガイドの1人は、5回目の北大武山と言っていたと思うが、「初めて晴れた」とのことだった。
写真は稜線からの頂上である。モミを主体とした森林が広がっている。
2014/03/27