金曜日、時間があったので久しぶりに隅田川を散策した。春の隅田川が好きである。別に歌とは関係なく好きなのだが、水量が多く、波もあり、うららかな感じがするのも確かである。
今まで書かなかったと思うのが、潮の満ち引きによって隅田川の様相が変化すること。1メートルの差はないものの、潮が引くと浅瀬が見えるようになり、取り残された魚を狙って鳥がやってくる。金曜日にはクラゲがかなり取り残されていた。誰も(中華料理屋ではなく、鳥達が誰も)食べないようで、寒天質がひからびるでもなく、5月の高い太陽の光をぼんやりと屈折させていた。鳥はシギが多かった。水面上に出た浅瀬をせっせと歩き、時々何かをつついている。潮が引くとご飯時なのだろう。
土手の上の花はほとんどが終わっていた。写真は、マロニエの花である。赤花の園芸種だと思う。やはり花がほぼ終わり、小さな実ができつつある。秋のパリの公園で大量の実が落ちていたのを思い出す。何故誰も拾わないのかと思ったものだが、弱いながらも毒があると書いてある。日本のトチが食用として用いられたのとは異なるようだ。マロニエの実をクリさながらに食べなくてよかったと思う。
2014/05/17