川北英隆のブログ

国際収支統計2014年4月

昨日、財務省が公表した国際収支統計を見てみた。書いておくべきことの1つは経常収支(季節性除去後)が4月ぶりにプラスになったこと、海外からの金利や配当の受取額が大きかったことである。
経常収支(季節性除去後)は1305億円の黒字だった。内訳を見ると、貿易収支は8314億円の赤字である。この赤字の金額は昨年9月以降でもっとも小さくなっている。貿易統計から予想できた範囲内だろう。一方、第一次所得収支(主に金利や配当)は14176億円の黒字(受取超過)だった。また、サービス収支の赤字が2753億円と小さかった。以上から、経常収支が、わずかとはいえ黒字となった。この経常収支の黒字額は昨年8月依頼の大きな金額となっている。
今後に関して、やはり一番の注目は輸出と輸入の金額である。この赤字幅が今後とも縮小するのかどうか。1?3月に輸入が増大した反動もあり、4月の輸出入の差額(赤字)は縮小した。この縮小が一時的なものなのかどうか、5月以降が注目される。もう1つは第一次所得収支である。この金額が増えれば経常収支の赤字が縮小する。
いずれにせよ、5月の数値により、今後の基調の判断ができるものと期待したい。

2014/06/10


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