川北英隆のブログ

基礎をしっかり身に付ける教育

日曜日の電車に乗っていると、いろいろと面白い。乗ったのが近鉄京都線で田舎行きだからか、それともストレス社会だからか、はたまたちゃんと教育されていないからか、変な人種が多い。
まず、隣りに座った40歳くらいの姉ちゃんというか、オバちゃんというか(ご免なさい)、何かしきりにゴソゴソしている。気になったりで観察すると、鏡をしきりに見る。ハンドクリームを塗る。ハンカチをバッグから取り出しては何をするでもなくしまう。うるさいので席を立とうかと思っていたら、すぐに下車してくれた。
そもそも電車の中で化粧をしないでほしいものだ。公衆の面前で化粧するのは昔は娼婦と相場が決まっていた。海外に行って同じことをして襲われても文句が言えないはず。そんな基本を誰も教育しなかったのか。
もう一人、向かいに少しひどいチック症の兄ちゃんがいた。彼は時々、セキというかクシャミというか、口を抑えずにグホングホンする。これもまた、セキやクシャミは口を抑えてという基本を教えてもらわないままに、詰め込み教育だけをされてしまい、ストレスに負けつつあるのか。
京都線は西大寺で近鉄奈良線と交差する。たくさん下車するが、その中の一人、隣に立っていた姉ちゃんが「"さいだいじ"って読むの、"せいだいじ"かと思うてた」と言うと、その友達が「"にしおおじ"と読んでた」と。以前、京都の烏丸を"とりまる"と読んだ姉ちゃんのことを書いたが、それといい勝負かもしれない。「少しは有名な寺やし、岡山県にも西大寺市ってあるやろし、東大寺と対やで」と思う。少しは勉強しておいてほしいものだ。
国際化のため、英語教育の重要性が叫ばれている。それを否定するものではないが、大学の講義を英語でしたからといって、「専門科目のレベルと英語の両方が向上して一石二鳥」なんてはずがない。学生をいかに真剣に勉強させるのかの制度を強化するとともに、既存の科目に加え、新たな英語の授業を上乗せすることが重要である。そのためには教育予算を増やさないといけない。現実に起きていることは、予算を減らしつつ、片方で英語を増やそうとしている。これでは日本語が満足にできず、専門も上滑りで、英語も向こうの姉ちゃんと兄ちゃんの会話程度という、何事にも中途半端な卒業生しか輩出できないだろう。
教育は人間の質を決める。産めよ増やせよと号令をかけるだけで日本人1億人の確保が図れたとしても、質が伴わないとどうしようもない。もっと本気で人的資源政策を考える必要がある。
追記:岡山に西大寺駅はあるけど、西大寺市はなかった。文字にすると違和感があったので調べた結果である。こっちも基礎ができてないかな。
追々記:やっぱり、かつては西大寺市があった。1969年に岡山市に編入されたそうだ。幼年期の記憶は正しい。

2014/06/09


トップへ戻る