法事と飲み会が続いている。鈍った体を回復させようと、今日は早朝に大文字山を散歩してきた。散歩とはいえ、夕方に歩くには暑過ぎ、散歩を超えた気合いが求められるので。
近畿地方は今日、梅雨明けの発表となった。気圧配置はまだ完全な夏型とは思えないものの、衛星写真で見るかぎり、梅雨の雲は大陸から消えている。低い山でのトレーニングは、しばらくは早朝しかないだろう。
昨日も京都は夕立があった。とはいえ、大した量が降ったわけでない。山道も、少しだけ湿っていた程度である。9日前に見かけたリョウブの花は満開を過ぎていた。
大文字の山頂を下るとホトトギスが一声鳴いただけ。ウグイスの声も少なくなっていた。その代わり、リスを見かけた。時たまいる。
それと、これは初めての経験なのだが、フクロウを見つけた。何回も通る山道なので、景色のパターンが頭の中に入っている。そのパターンに異物が飛び込んできた。林の中に、コブのようなシルエットがある。「こんなところに木のコブがあったかな」と思い、スピードを緩めて観察した。鳥のようである。ハトにしては大きいし、カラスにしては小さい。しかも、これらの鳥はすぐに動くのに、シルエットは動かない。最後は立ち止まって観察した。コブのようなシルエットの上部に目らしきものが見分けられた。しかも、こちらを見ている。フクロウだった。顔の部分が丸かったから、ミミズクではない。林の中だったので色ははっきりしなかったが、ねずみ色のような。残念ながら、散歩なのでカメラは持参していなかった。
フクロウの声は何回か聞いた。
はっきり覚えているのは、国分寺に住んでいた頃である。鉄道総研の向かいに、武蔵野の面影を残した大きな農家があった。防風林としてケヤキが農家をすっぽり取り囲んでいる。その農家の横を夜に通ると、ホーホーとの声が聞こえた。運が良ければ程度の機会だったが。
もう1つは、小学校に行く前、郡山は九条の手前に住んでいた時である。たてまち(竪町)という地名だった。大きな農家の一角を借りて住んでいた。その家でも夜、フクロウが鳴いた。父親が「フクロウや」と教えてくれた。その他、親戚の家でも、山でも鳴いていたかもしれない。しかし、記憶に残っていない。竪町のフクロウはひょっとして親戚の家でのことだったかもしれないが。
鳴き声はともかく、姿を見たのは初めてである。もちろん、動物園を除いてであるが。大きな収穫の一日だった。
2014/07/21