京都大学経済学部の同窓会があり、その講演を頼まれた。喋るためには多少の資料がほしい。そこで、株価指数の比較をしてみた。この半年間サボっていたため、新しい発見があるかとも思った。
そもそも、TOPIXには(つまり東証第1部には)玉石だけでなく泥も混じっている。そんなTOPIXのパフォーマンスは悪いに決っていると思う。とくに景気が下降局面に入ると石と泥がふるい落とされるはずである。逆に、景気が良くなる局面では石と泥の本性がなかなか現れないから、それなりのパフォーマンスだともいえよう。この思い(つまり格好良くいうと仮説)の検証でもある。
加えて、JPX400なる新しい指数の提供を東証が今年1月から始めたので、その状況を探る意味もある。400銘柄は日本にとって多すぎる(日本の良い企業はそこまで多くない)はずなので、JPX400のパフォーマンスもあまりよろしくないのではと思っている。
図は、太い線が日経225(225銘柄で構成される株価指数、すなわち日経平均株価)とTOPIXの比率を示している。細い線がJPX400とTOPIXの比率である。
図から明らかなように、日経225の上昇率が高い。もっとも、今年に入って上昇率が足踏みしている。景気の状況(好況局面に入ったこと)を反映しているのかもしれない。JPX400の上昇率もTOPIXよりは高いが、日経225ほどではない。しかも2010年以降、TOPIXと大差ないように見える。
投資家として、この現状をどのように評価するのかが重要である。僕としては、東証第1部の全上場銘柄に投資するよりは、400銘柄、225銘柄と、企業を絞り込むほうが望ましいと思っている。指数に投資する方法としてETFがある。その場合、日経225が一番望ましいということでもある。
同窓会では、この情報に加え、プラスアルファを示したいと思う。
2014/09/27