川北英隆のブログ

生き物に出会う北アルプス

と題したものの、実際に出会った動物はほとんどいなかった。しかし、痕跡は豊かである。親不知のホテルでは、「クマとイノシシに注意」と言われた。クマは、今年は餌が少ないからだそうだ。
今回の登山道を歩いているといろんな動物の糞が落ちている。シカの糞は多くなかった。クマと思われるものもあったし、カモシカやタヌキらしきものもあった。もっとも、それらの糞を見る経験があまりなく、特定する能力はない。単純な推測である。
実際に出会ったのは、イタチらしき姿(道を小さな動物が素早く横切ったので確認できなかった)と、サルである。実はクマとも接近したと思っている。というのも、北又への下りに、谷側へ動物の逃げる音がしたから。それも、ドスドスという感じの重い音だったので、大型の動物であるが、明らかにシカではなかった。消去法からするとクマだと思っている。
過去の経験を書いておくと、これまでツキノワグマを見かけたのは2回だけである。北アルプスの麓と日光の山奥で見た。ヒグマはゼロだが、明らかに10メートルほど先の茂みにいたことはあった。イノシシは意外に少なくて2回。カモシカも2回、草津方面で出会った。そのうち1回は、登山道を登っているときに突然出会ったものだ。お互いにびっくりした。普通のシカは(奈良公園を除いても)数えきれない。
今回のコースに動物の痕跡が多かったのは嬉しいことだった。クマと出会うのは恐いものの、まだツキノワクマであれば、突然出会わないかぎり何とかなりそうだ。出会うのは、彼/彼女らの領域に入っていくのだから仕方ない。「お邪魔します」との挨拶代わりに、これからは、東北をはじめとする奥まった山に入るときには鈴を持参しようと思っている。これまで、山に鈴を持参することはほとんどなかったが、必要度が高まっているように思うので。

2014/09/23


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