今日、どちらが本来の目的かはともかく、大学の研究室で仕事をした後、大文字山を越えて自宅に帰った。秋分を過ぎたからだろう、大文字山とその界隈には秋の色が深くなりつつある。
鴨川の彼岸花はピークを過ぎたようだ。川には大きくなった魚(何の魚かは不明が)目立つようになった。斜めの太陽にそれらの魚がキラリと光る。
銀閣寺付近を歩いていると、早くも金木犀の花が咲いていた。山の中では、鳴き遅れたミンミンゼミやツクツクホウシが1、2匹、気怠そうに鳴いていた。
火床付近は賑やかで、ススキが花盛りである。少し金色がかり、かなり傾いた西日に輝いていた。花札で、20点がススキに与えられていることに納得できる季節である。
しかし、今年は虫が少ない。去年もそうだったが、スズメバチを目撃することがほとんどない。よく考えると、今年の夏、ナラに虫がほとんどいなかった。どうしたのかと心配になる。これに反して、多分餌が少ないからだろうが、イノシシの餌をあさった跡が目立つ。これまで、冬近くにしか見なかったのだが。
大文字を歩いて思うのだが、残念なのは実りの秋に乏しいことである。人里に近いせいもあるのだろうが、歩いていて見つける山の秋の収穫はクリくらいか。ヤマブドウもアケビもない。マタタビもない。
これらの果実は、実は山を歩いていて拾ったことがある。美味い。それだけに残念なのだが、人里が近いだけに高望みは無理なのだろうと、(当然のことながら)諦めている。家に帰れば冷えたビールがすぐに飲めるし、それだけで満足すべきなのだろう。
2014/09/26