川北英隆のブログ

アンタらも仕事でけへんやろ

前回(10/6)、「こいつら仕事でけへんで」を書いた。その第二弾。最近、ハウツー本が流行っている。「こうしたら上手くいく」とあるが、インチキに近い。それよりは「下手する」に値打ちがある。
どうもこのブログは余談が多いが、会社に入ってすぐ、「こうすれば字が上手くなる」を買ってみた。(僕を知る人ぞ知る)爆笑ものだが、当時は真剣に?悩んだ。でも、買った当日だったか、1回だけ、数ページ読んで止めた。
他人の成功体験談なんて、意味がない。それよりも、どうして失敗したのかの方に、情報量としての軍配が上がる。念のために書いておくと、成功体験そのものに意味がないと言っているわけでない。でも、その成功体験が万人に通用するわけもない。
それで今日、「仕事がでけへんやろ」と思ったのは、新幹線のトイレの出入口で立ち止まって、待ち合わせの相談している夫婦を見た時である。
「そんなとこで立ち止まったら、トイレに急いでいるもんの邪魔になる」「もしもぶつかられ、洩らされでもしたらどないするんや」と思った。
そのすぐ後、「夫婦でトイレに行くのやったら、田舎じゃあるまいし、出入口が分かれてるに決まってるやろ」「男女の分岐に来る前に、とっとと相談しとけや」と追加で思った。
大袈裟に言うと、人生や仕事は時々刻々が岐路である。予期できない決断を迫られることはあるものの、多くは予期できる。事前に分岐を予測し、決断というか選択しておくのが望ましい。
現代人は、反射神経だけを試されるゲームしか知らないのだろうか。将棋、囲碁、チェス等、伝統的なゲームは先を読まないといけない。人生や仕事も、ある意味で同じである。先を読んでおくことで、的確な判断ができるし、精神的な負担も少なくなる。
トイレやゲームと人生を同じにして顰蹙かもしれないものの、でもトイレに行かないと人生はすぐにゲームセット。トイレに行くついでに、仕事のやり方を考えるのもいいのでは(そんなやつは滅多におらんけど)と思う。

2014/10/24


トップへ戻る