ロンドンとバミューダを同時に訪れ、強く感じたことがある。それは、両地域の天気が似ていること。もちろん緯度が違うから、ロンドンは肌寒いのに、バミューダは暖かい。しかし、同じ風が吹く。
つまり感じたことは、共に南西の海からの風が吹き、その風に乗って雨が運ばれることである。晴れていたかと思うと、急に雨になる。
高校の地図帳で調べると、大西洋の北側は夏も冬も偏西風が吹くとのこと。しかも、暖かいメキシコ海流が北上する。ロンドンもバミューダも、この偏西風と暖流の影響を受ける。だから、両地域とも湿っていて、気温が比較的安定している。
もう少し両地域の気象状況を書いておく(JTBが提供している各地域の基本情報からの引用)。
ロンドンの最高気温は月平均7度から22度、最低気温は2度?14度で推移する。降水量は毎月50ミリ程度、ほぼコンスタントに降る。あえて言えば、2月が36ミリとやや少ない。
これに対し、バミューダの最高気温は月平均20度から30度、最低気温は14度?23度で推移する。降水量は毎月120ミリ前後に降る。
つまり、両地域とも年間を通じて気温の差が小さく、各月とも平均して雨が降る点で似ている。緯度が違うから、平均的な気温や雨量は異なるが、パターンが似ているわけだ。
とはいえ、バミューダでとくに感じるのはじとっとした湿度の高さである。また、小さな(地図を見ればすぐにわかるように、細長い、釣針状の)島であり、丘が続くだけだから、どこに住んでも海からの潮風が直接届く。このため、カビが生えやすく、また機械類が壊れやすいとか。ハワイの場合、島に高い山があるから、風下に住めば湿気と海の直接的な影響を免れる。バミューダでの生活は、そうはいかない。湿度との戦いが大変なようだ。
2014/11/16