日本国を売るとは、ヘッジファンドではない。売国奴のことである。ブログで書いてきたように、円安は決して望ましくない。それをあたかも救世主のように仕立てたとすれば、その輩は売国奴である。
いずれ、もう少しきちんと書くが、海外を旅行すれば円安は恐怖でさえある。さすがに日経新聞も、最近は円安を良くは書かなくなった。今日の朝刊の3面は、円安のデメリット特集でもある。
前にも書いたようにドル円相場では、かつての80円が120円近くにまで円安となった。ドルから見ると、対円で50%の値上がりである。さすがにここまで来ると、日本の産品はもちろん、国土がバーゲンセール状態だと懸念する意見が方々から聞こえるようになった。このままでは、日本の最上級の住居やオフィスが外国人の所有になるというわけだ。
食べ物もそうである。海外からすると、日本の美味いものが格安である。自国の不味いものを食べるよりも、多少旅費を出してでも、日本で美味いものを食べるのが合理的となっている。ついでに観光できるわけだし。
もっと懸念すべきは、これはまだ誰も言っていないと思うが、海外から見て日本で真面目に働く魅力が急速に減退している。移民政策はともかくとして、労働力の減少を補うため、技能者を海外から迎える方策に暗雲が徐々に迫ってきている。
誰のどういう政策が悪いのかはともかく、これ以上の円安が起きれば、売国奴探しが本格化するように思える。もっとも、売国奴を追求する精鋭部隊がいないのは極めて残念である。選挙だし、誰かが「売国奴は誰や」と叫ぶだけでいい。そんなことに気づく能力がないのか、気づいたとしても言い出せないのか。返すがえすも残念である。
2014/12/01