川北英隆のブログ

シリアでの殺人事件に思う

シリアかイラクか不明だが、日本人が2人殺された。つい1月程前にイエメンを訪れた者として他人事ではない。一方、報道のされ方を見ていると、世界情勢に疎い国、日本を強く感じる。
先に殺された日本人に関しては申し訳ないものの、報道から推測するかぎり、一般の日本人のシリア地域に関する知識レベルと、どの程度の差があったのかと疑ってしまう。天国に一番近い平和な国、日本に慣れてしまっていたのだろうか。もちろん結末は可哀想なかぎりだと同情するが、遅かれ早かれ、同じような結末を迎えたのではなかろうか。
後で殺された日本人は、覚悟の上での死であっただろう。もちろん本人は生きて帰るつもりだったと思うが、一方で危険が非常に高いことも自覚していた。だから、報道されていたように、遺書的なものを残していた。運が悪かったのか、現地の状況が想定していた以上に悪かったのか、捕まり、殺された。非常に無念だったと思う。
平和な日本から海外に出かけると、どこでも慎重でなければならない。僕が知っているだけでも、パリの地下鉄で何人かに取り囲まれてパスポートの入ったバッグを取られた例、タシケントで首からぶら下げていたカメラの紐を切られて盗まれた例、ケープタウンのホテルから聞こえた道路での悲鳴など、いろいろとある。エクアドルの首都、キトでは、特定の場所で現地ガイドが時計を外してポケットに仕舞った例もある。ニカラグアでは地雷と隣合わせだったかもしれない。普通の観光地といえども、油断できない。ましてや海外でスマホなどを見て歩いていると、何が起きても文句は言えない。
いずれにしろ、日本の安全は特殊である。このことを強く意識して、海外旅行に出かけるべきだろう。ましてや、殺された2人のような海外渡航は極めて危険である。報道が伝えるべきは、まさにこれらのことであろう。
注:このブログは特定の固有名詞を避けて書いた。

2015/02/01


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