与野党の痛み分けでうやむやになったのが関係団体に対する献金問題だ。利害関係のある(補助金を受けた)企業からの献金だと認識していなかったから違法性がないとのことだが、何か変だ。
実は大学の教職員は(アルバイトの職員を含め)、研究費の適切な使用に関して厳格なというか、うるさいほどの注意を受けている。大学の管理セクションから、ぎゃんぎゃんメールが入ってくるし、対象者を集めた研修もあるし、締めとしてネットを使った研修と理解度テスト(e-learning)が行われている。「知らなかった」と言わせないための方策である。そもそも、わが大学の某氏が研究費を自分の利益のために流用していたからということで、研究費に対するチェックが一段と厳しくなった。「まあ、しゃあないだろう」と思ってはいるが。
もう少し言うと、いろんな監督官庁の指導を受ける機関もまた、e-learningが必須になりつつある。進んだ役所としての金融庁がその代表である。僕自身、e-learningを取り入れている企業を知っている。
それと同じことが、むしろより強い措置が、公的な立場が濃厚である議員に対して求められているのではないか。ついでに言うと、文科大臣にも同じ献金疑惑が生じた。大学の教職員を指導する立場の者は、その範を垂れないといけない。大臣自らe-learningの制度を議員全体に導入するように音頭を取ってはどうか。そうすれば、「知らなかった」という曖昧模糊とした議員の答弁は不可能になる。
NHKのサイト、http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/211067.html
にはいいことが書いてある。要は献金を全面禁止するか、献金の事実に関する情報を完全にオープンにするかの提言である。この措置と同時に、議員の意識を高めないといけない。他人にはとやかく言うのに、自分には甘いなんてことは大いに問題だろう。ということで、とりあえずは法改正が不要なe-learningを求め、それを受講しなかった議員名を公表することが望ましいと思う。
2015/03/12