川北英隆のブログ

損害保険から見た日本の原発

バミューダからE氏が一時帰国した。昨年11月、バミューダを訪問して以来だった。先斗町の行きつけの店で飲み、喋った。酔わないうちの話題は損害保険から見たリスクであり、原発も登場した。
先日(4/16に)書いたように、「若狭湾の原発ってミサイルの格好の的ではないか、それを破壊すれば、関西を殲滅できるのでは」と尋ねた。答えは、「そのとおり」だった。「北に向かってスッポンポンで立っているようなもの」とも(実際の表現は少し違っていて、それを意訳してみた)。
若狭湾は朝鮮半島に近いだけに、余計に始末に悪い。ミサイルを打ち込まれたら、日本にはそれを迎撃するだけの時間的余裕と能力があるのだろうか。政府が安全保障を強調するのであれば、日本が壊滅的なダメージを受けないように対策を講じておくことも非常に重要である。この意味で、現在の政権は横断的かつ総合的な戦略に欠けている。能力が低いのだろうか。
原発の話を離れ、ついでに書いておくと、アシアナ航空や中華航空の損害保険料は高いそうである。つまり、損害保険の世界では、事故率が高いキャリアだとの評価だそうだ。
スエズ運河を通り、ソコトラ島付近を航行する船の損害保険料も高いとか。戦争状況に近い(そのもの?)との評価らしい。また、損害保険業界(海外の場合だが)では、自前の軍隊を保有し、事故を未然に防ごうと努力しているとのことだった。もちろん、そのコストは損害保険料に付加されるわけだが。
損害保険は事故や戦争に非常に敏感である。その知見を参考に、日本も政策を打ち出すべきだろう。

2015/04/18


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