日経新聞の個人投資家向けの特集を読んでいて気になるのは、やたら「分散投資」の文字が目につくことだ。「投資のセオリー=分散投資」との固定概念に記者の頭の中が染まっているからだ。
そんな固い頭では儲からない。それもNISAのような小口投資の指南特集にも分散投資とあったので笑ってしまった。どう分散するのか、投資信託を買えということなのか。
そもそも特定の株式に投資すること自身、よく考えると分散投資になっている。自分が勤務している企業以外の株式を買うとすれば、月給と株式投資収益とが分散効果をもたらすからだ。もっといえば、公的年金も一種の分散投資の効果をもたらしている。しかも、月給(特定の会社に勤務していること)や公的年金のポジション(その優劣による生活水準の変動の可能性)はきわめて大きい。
このように考えると、多くない金融資産の少しの部分で株式投資するのに、その投資をさらに細かく割って・・なんて、どれだけの意味があるのか。ノミの心臓の数をサメ(サメさんご免、食べるの大好きだからね)の脳みそを使って数えるようなものだろう。
日本男子であるのなら、また日本女子であるのなら、「こりゃええ」と思った株式にまずは一点集中投資だろう。一点豪華主義でもあるか。
株式の現物を買えば、いくら下がってもゼロにはならないし、それなりの株なら、下がったとしてもどこかで上がる。
2015/05/27