もちろん専門的な知識で知らないことは山とある。今回「知らなかった」と思ったのは、一般分野でのこと。1つは、カナリア諸島の「カナリア」について。もう1つはインドとバングラデシュの国境である。
カナリア諸島の「カナリア」について、鳴き声で名高いカナリアが元々生息していたからだろうと単純に思っていた。カナリア諸島に行けば、黄色か橙色のカナリアが群れをなしているのだろうと。
ところが、canariusとはラテン語で「犬の」を意味している。カナリア島(グラン・カナリア)は大型犬で有名ともある。ラテン語の辞書で確認した。以上、鳥のカナリアは「犬の島」に生息していた鳥なので、今の名前を与えられたことになるらしい。すると、カナリアとは犬という名の鳥なわけだ。長谷川町子の漫画に、ネコという名の犬が登場した。それと同じ類である。
カナリア諸島のカナリアの話に戻ると、カナリア諸島にはカナリアの原種はいる。しかし、森の中で見ることはなく、どんな声なのかもわからない。カゴの中で飼われていたのを見ると、うぐいす色をした鳥で、森の中で探すには難しいように感じた。
次にインドとバングラデシュの国境について、(他社の記事を昨日見たが、今日もう一度探すと)朝日新聞のネットニュースに「飛び地領土交換・国境画定に合意 印とバングラデシュ」とある。飛び地といえば、奈良県の南部と和歌山県の関係が有名だが(知らなければ地図を見たってんか)、そんな関係がインドとバングラデシュの間に、それも160箇所程度もあるという。「どこや」というので地図を開いてみたが、確認できない。そもそも普通の地図に表示されていたら、地図マニアに近い僕が見逃していたはずがない。
そこでグーグル・アースを立ち上げ、探したところ、何とシッキムとブータンの境界の南側に多数の飛び地が表示されていた。しかも、飛び地の中の飛び地もありそうな表示である。何故そんなことになっているのか不明だが(昔の王国の領地争いの名残らしい)、「そら交換するのが住んでいる者にとっての利益やろ」と思った。ちなみに、朝日新聞によると、飛び地には5万人が住んでいること、新たな国の国籍を取るか元の国籍の国に移住するかの選択権が与えられること、1974年に交換の基本合意ができていて今回それが正式合意に至ったことが書かれている。インドもバングラデシュも、不思議の国である。
2015/06/08