何のことかというと、今日、大学からの帰りに大文字山を越えたことに関係する。今出川通に出て空を見ると、入道雲が広がっていた。「大した雲やないな」と歩き続けたところ、銀閣寺で雷が鳴った。
山の雷は怖い。しかし、大文字山は500メートルに満たないから、余程大きな入道雲でないかぎり、頂上付近でさえ雲の中にない。とすれば、雷は上からしか落ちてこないので、神に見捨てられたと思える不運の持ち主でないかぎり、雷に当たることはない。この点、北アルプスなどの高山の稜線付近であれば、雷は横から来る可能性が高く、危険である。
銀閣寺から登り始めると雨が降りだした。慎重な僕としては迂闊だったのだが、傘を持っていなかった。火床(大の字)の付近から本格的に降り出した。「どうしょうか」と少しは考えたものの、落雷をそんなに心配することはないし、雨に濡れるのは、どうせ汗をかくのだから、どっちもどっちと判断し、そのまま歩き続けた。
結局、大文字を越えて神社に下りる少し手前まで、相当の雨が降った。当然、ずぶ濡れになったが、汗が流され、喉も渇かず、涼しくて非常に気持ちが良かった。
下った日向神社でTシャツの水を絞り、足に付いた落ち葉などと泥を落とし、そのまま家に帰った。久しぶりに気持ちのいい山歩きだった。
本格的な雷は平ヶ岳や聖岳で遭って以来だと思う。雨はいろいろ遭ったが、傘もなしで歩いたのは初めてだろう。でも、真夏の低山でのシャワーは最高に近かった。雷さえなければ(真夏にはほとんどありえないが)、何回でも体験したいと思う次第である。もっとも、研究室から持って出た書類が少し濡れてしまった。
追記:雷雨は山沿いだけだったようだ。市内はほとんど降っていなかった(地面が濡れていなかった)。やはり大した入道雲ではなかった。
2015/08/03