川北英隆のブログ

ポーランドの南部を旅する

ポーランドを旅行した。首都のワルシャワには行かず、古都のクラクフ近辺を歩いた。もちろんポーランドの山も含まれる。アウシュビッツとヴィエリチカ岩塩坑を訪ねた。感じたのは民度の高さと豊かさである。
ポーランドの国土面積は31.2万平方キロ(日本の82.5%)、人口は3822万人(日本の30%、2013年)である。国土のほとんどは平野であるから、実質的な人口密度は計算以上に少ない。山はというと(山なんてあったのかというところだが)、南部の、チェコとスロバキアの国境地帯にかけて少しだけある。
ポーランドの最高峰はスロバキアとの国境の峰、リシィ山(2499m)である。とはいえ、登ればわかるが、ほんの数百メートル隣、スロバキア側にリシィ山よりも高い岩峰が聳えている。もっと正確に書くと、リシィ山は小さな双耳峰になっていて、スロバキア側のピークが国境のピークより4メートルほど高い。という、ある意味で情けないポーランドの最高峰である。
ポーランドの1人当りGNI(国民総所得、2012年)は12000ドル、日本の1/4である。しかし、国土が広いから日本的感覚からすれば立派な家が多い。また、農業従事者が12%程度を占めていて、食糧自給率はほぼ100%である。数字以上にポーランドの豊かさを感じてしまった。
人口については自然減少が始まっている。出生率は極端に低くない(日本より高い)のだが、死亡率が高い。クラクフや、その南にあるポーランドの軽井沢ともいうべきザコパネを歩いていると、観光客が多いせいもあり、見かける老人の率は日本よりも少ない(統計でもそうである)。では何故、人口が減っているのかというと、死亡率が高いからである。ロシアと同様、「酒といえばウォッカ、ビールなんてウォッカのチェイサー」でしかなく、冬の寒さの厳しい国だから、早死のようである。
そんなポーランドについて、見聞きし、感じたことを、しばらく書いてみたい。

2015/08/31


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