今回のポーランド行きでの本命の山はリシィ(Rysy)山だった。2499m、前回書いたTatry山群にあり、ポーランドの最高峰である。とはいえ、8/31に書いたようにスロバキアとの国境の山で、すぐ脇により高い山がある。
リシィ山は他のTatryの山と同様に岩峰である。Tatryは全体に氷河で削られてできた山群であるため、カールや氷河湖が発達している。背が低いため、現在、氷河は残っていない。登った8月末はリシィ山付近の北斜面に少し雪が残っていた程度である。
リシィ山にポーランド側から登るは鎖場続きで、北アルプスの剣岳よりも大変だと聞いた。登りやすいのはスロバキア側からである。1500m付近、湖の脇に大きなロッジがあり、そこに1泊し、翌日に往復した。
最初は樹林の中の緩やかな登りである。やがて灌木帯となり、岩峰群が見えるようになると、沢に沿い、すぐにガレ場のジグザグの登りとなる。登り終えると小さな湖(池)に出る。この付近で灌木もなくなる。
湖から頂上と、その下の岩壁のトラバース地点が見える(写真、正面にある岩峰の下部をトラバースする)。山頂は写真の中央左、陽が当たって白く見える部分にある小さな丘のような双耳峰である。その左のピークがポーランドとスロバキアの国境とのこと。右の方が少し高いものの、スロバキアに属しているらしい。
その岩壁を鎖や鉄の足場を利用して渡り終えると、すぐ上に小屋がある(トラバースする岩峰の右斜面、傾斜が緩やかになる部分に小屋の一部が見える)。
小屋からガレ場に付けられた道を緩やかに登ると鞍部に出る。鞍部からスロバキアの最高峰ゲルラホウスキー山(2655m)がよく見える。近いのだが、この山に登るにはザイルを使わないといけない。
鞍部からリシィ山頂まではほんの少しである。
2015/09/11