少しみみっちい話になる。今日、日刊木材新聞の岡田君と久しぶりに飲んでいて、話が講演会のこととなった。岡田君に頼まれ、講演者を紹介したからである。で、講演料はと質問された。
日本人の常として事前に約束しないから、僕の値段はピンキリだと答えた。そのついでに、とんでもないことを思い出した。某CFA、つまりアメリカ版アナリスト協会が(といっても本家本元だが)東京で大会を催すとかで、そのプログラムの1つのパネルだったかに登壇した、その事件である。今年7月のことだった。
その協会の代理人として、知人から依頼メールがあった当初、「その日は講義があるし、翌日も講義だし、東京に出かける時間なんてあらへん」と、理由を書いて断った。それに対して、「それでも何とか」と再度頼まれた。調べたところ、講義が終わってすぐに動けば何とかパネルには間に合いそうだったので、引き受けた。ただし、まさにパネルのために東京と京都を往復するのに近くなってしまうが、「しゃあないか」と割り切った。
と、このパネルがなかなか面倒だった。というのも、事務方の姉ちゃんから「名前、肩書等登録しろ」とか、いろいろとメールが飛び込んでくる。「そんなん代理人に聞いたりぃな」と思ってほってあったら督促が来る。その登録した情報は大会終了後の立食用の名札になったようだ。
それで、何が事件か、何がみみっちいのかというと、いまだ講演料はおろか交通費さえもらってないことである(永遠にないのだろう)。立食で誤魔化されたのか。その席で久しぶりに何人かに会ったので、それは収穫だったが、わざわざパネルのためだけに京都から出て、大人数の前で協会のために働いたのだから、「交通費くらい何とかしたってぇな」と、その怨念を岡田君との会話で思い出してしまったわけだ。資金のない協会ではないし、別に僕がその協会のお世話になっているわけでもないし、そうそう、その大会の参加費は非常に高額だったらしいし。それに、ぎゃんぎゃん事務手続きを、まるで僕の義務のように、僕が被告人であるかのように督促する姉ちゃんのメールとは何だったのか。
そこで教訓である。海外の組織、それもお偉い組織と仕事の約束をするときには対価を含めて要求すべきものは要求し、契約することである。そうでないと、日本人は完全に舐められてしまう。
いずれにしても、今後は金輪際、某CFA協会のための仕事はしないつもりだが。もちろん知人を責めるつもりは毛頭ないので。
追記:CFAとの問題は意外にも解決した。10/23のブログに顛末を書いたので、見てもらえればと思う。お騒がせしました。とはいえ、契約はあったに越したことはない。
2015/10/19