川北英隆のブログ

観光客の爆買は大いなる迷惑

観光客の増加は、もはやニュースでも何でもない。そのくらい、京都でも変な言語が飛び交っているし、髪の毛の色の違いも目立つ。ほんまのとこ、「邪魔や、蹴ったろか」というくらいに外人が目立つ。
昨日も朝早く家を出ると、ドラッグストアの前で人が群がっていた。店が開くには少し早いのに、中国人がわくわくしながら待っている。そんな雰囲気だった。留学生に言わせると、中国人にとってドラッグストアはパラダイスだそうである。買いたいものが山ほどある。そんな近くに天国があっていいのか。なんて、日本人の僻みか。
日本政府は日本人による消費を諦めたかのように、観光客の爆書に望みをつないでいる。とはいえ、地元にとっては迷惑な話だ。ガラガラと眷属さんを引っ張っているので、錦の狭い道やデパートではつい蹴りそうになる。だからといって、注意をすると歩けない。
「普通の日の普通の生活をどうしてくれるんや」「観光客を増やすのやったら、どこかの国のように免税専門店を設けたらどや」「それを国営にしたらえらい儲かるで」と思ってしまう。
そもそも、観光客が国内にやって来て「安い」というので買い物することは、家電や化粧品のような工場生産物ならともかく、農水産物であれば、それはある意味で国民が買おうとしているものの横取りである。「少し贅沢をしてでも食べたいなあ」と憧れている食品を、外人はお金の力で一気に食べている。日本人といえば、仕方なしにありきたりのアメリカ発のファーストフードを押し付けられているわけだ。機械の味がするような。
海外の観光客に頼ることなく、日本人が日本の農水産物を「旬のものは美味いなあ」と舌鼓を打ち、一方で生産者も潤う仕組み、そんな理想はどこに消えたのか。日本人がそんなパラダイスを待ち望んで早くから並んだところで、開店はいつになるかわからない。

2015/11/12


トップへ戻る