今週、大阪は梅田で講演会があり、最近の僕のテーマである企業間格差の拡大、選別投資、京都企業の紹介をした。講演会全体のテーマがリスクだったので、ついでに企業間格差の生じる理由を加えたが、ここでミスした。
利益率(ROA)で見た企業間格差は、日本の場合、成長が低くなると(不況期に)拡大し、成長率が高くなると(好況期に)縮小する。一方、アメリカの場合、海外での事業展開やITと事業活動の融合から、2000年以降、成長率とは関係なく、企業間格差が拡大を続けている。
そこで、リスクというテーマに関係づけて、成長率が日本の企業間格差に影響する理由を説明しておこうと思い、営業レバレッジ、財務レバレッジ、そして経営力(とくに日本の場合は海外展開力)を指摘しておいた。ここまで書くと気づく読者もいるだろうが、このうち財務レバレッジはROA(総資産営業利益率)とは関係が薄い(リースの利用状況が多少影響するだろうか)。
言い訳しておくと、9月以降、ワークショップでの発表や講演が立て続けに入っていたことから、ドタバタと資料を作っていた。このため、新規に入れた内容に勇み足があったようだ。
実は、このミスに気づいたのは、講演の聴衆から後でメールが届いたからである。そんなことがなければ、この講演を焼き直して使おうと思わないかぎり、いつまでも気づかなかっただろう。再度感謝する次第である。
2015/11/21