ミャンマーで思わぬご馳走を目にしてしまった。写真の左下がそれである。この写真はモーラミャインでのものであり、その現場で湧き出たのは、「スッポンを食べられるのや」との思いと、涎である。
そのスッポンにヤンゴンで再会した。ミャンマーの首都では美味い物を食べようと思い、乗り込んだのが生け簀のある中華料理店だった。そこで再会した。
1996年、F氏と最初に訪れた当時の上海は美味い店が多かった。生け簀があり、そこで魚が泳いでいた。籠があり、そこにカエルやヘビがいた。とくに美味かったのは、何回も書くスッポンのスープだった。一生の中で何が美味かったかと問われると、多分10指くらいはすぐに挙げられるだろうが(食い意地が張っている)、最初の方にこのスッポンのスープが登場するに違いない。
最初の日、その中華料理店では白身の魚の蒸し物を注文した。なかなかだった。そこで、翌日も同じ店に来てスッポンを食べようと決めた。代金の支払方法(カードか現金か)を確認するという念の入れ方だった。
翌日、スッポンの籠に行って注文しようとした。かなり大きかった。「小さいの、ない」と聞くと、さばいた(ぶつ切りの)スッポンだが1kgのものがあるとの返事だった。そこで、現物を見せてもらい、OKした。
出てきたものは、そのぶつ切りのスッポンを炒めたものだった。食べると、脂が非常に乗っている。しかも、スープの時と異なり、甲羅などの骨が多い。
結局、1kgを食べきれなかった。その夜、胃もたれがした。翌日も調子が悪く、あっさりとしたものだけで済ませ、ご馳走を食べる雰囲気ではなかった。
スッポンにもいろいろあるのか。それとも、いわゆるスッポンとは異なるのか。料理店のメニューには甲魚とあり、スッポンのことだったのだが。値段はというと、料理をもう1品注文して(もちろんビールも飲んで)2人で4000円少しだった。前日の魚は6000円と、スッポンより高かった。やはり本物のスッポンではなかったのかもしれない。
2016/01/20