台湾から帰ってきたらファックスが届いていた。最近、ファックスで届く連絡はニッセイ関係の訃報以外にほぼない。今回は誰なのかとファックスを見ると、京都は向日市の式場の地図があった。「えっ」と思った。
というのも、京都向日市付近で思い当たるのは小林幹司さんなので。もう1枚の通知を見ると、やはりそうだった。81歳とある。早くに亡くなられたと思ったが、ちょうど日本の男性の平均寿命である。
小林幹司さんは、僕が入社した当時の人事課長だった。淀屋橋にあった(今もそうだが)本店の近くに、リンデンだったか洋食屋があった。そこに内定者が数人ずつ呼びだされ、人事課長主催の夕食をご馳走になった。ステーキが出てきた。食べた場所と食事の内容以外、記憶があいまいだが。
その席で初めて小林さんと会ったわけだ。歌舞伎役者のような(という家内の表現のように)端正で大きな顔の人だった。
仕事で一緒になったことはあまりなかったと記憶している。課長待遇になって以降か、ほんのときたま仕事の報告をした程度だろう。
親しくお話できたのは、僕が会社を辞めてからである。当時(そのすぐ後だったかもしれないが)、小林さんは大阪財界担当として本店に駐在されていた。そこに年に1回か2回、挨拶に伺った。村上ファンドが阪神電鉄の大株主として登場した当時、「困ったね」と言われていたのを思い出す。
そんな小林さんが亡くなられたのも時の流れなのだろう。お世話になっただけに、式に参列したいのだが、明日、告別式の当日は院生の研究発表会であり、中小企業的大学教員の悲哀ながら、抜けられない。
ブログで失礼ながら、ご冥福をお祈りしたい。
2016/02/01