アラブではあまり犬を見ない。ガイドに質問したところ、卑しい動物だとみなされているようだ。猫も同様なのだが、しかし港町には多い。オマーンも例外ではなく、魚市場に買い出しに行くと、たくさん猫がいた。
それらの猫は市場の人に、切り落とした頭や骨や内臓をもらっている。魚市場併設の調理場での話である。もちろん、魚のアラを捨てる入れ物は備え付けられているのだが、大きな包丁を振りかざしている大の男がときどき猫にサービスしている。
写真は子猫である。何故か痩せていた。他の猫が、ちゃんとした体格なのに比べ、骨が目立っていた。しかし、調理場に近づくなり大きな頭をもらい、それを誰に邪魔されることもなく食べていた。痩せるはずもないのだが。もう1枚は満足した後の姿だ。猫も豊かだと思ってしまう。
それで思い出したのは昨年、ソコトラ島から帰路に乗り継いだイエメン本土、ムッカラ空港の美人猫(2015年1月19日のブログ)である。内戦の中、生き延びているだろうか。
2016/02/26