川北英隆のブログ

安倍政権の思考回路は自己利益

安倍ちゃんが、衆議院選挙制度の抜本的な改革は2020年の国勢調査の結果によってと発言したらしい。吉本を見る以上に呆れ返ってひっくり返ってしまう。国会議員は国政のことを考えるのが仕事ではないのか。
要するに選挙制度改革のまたまた先延ばしである。少なくとも2022年頃まで、抜本的な改革がないことを意味する。人口構成は急激に変化するものではないから、10年に1度程度の定数の見直しでもいいとは思うが、そうであったとしても、2015年の国勢調査の結果を踏まえてこれまでの膿を一気に出してから、その後は10年程度に一度と考えるのが国民のための政治家に近い。
これまで何年間議論してきたのか。有識者も選挙制度の改革案を提示した。それにもかかわらず、「何のこっちゃ」である。
これでは、自民党の国会議員が国の利益ではなく自己の利益に基づいて行動していると国民に決めつけられても、何の反論もできない。また、これで結論が出たのは、安倍ちゃんの大好きな改憲の議論も自分の利益、自分の趣味だということである。
このままお茶を濁すため、選挙区の定数調整をちょびっと行い、選挙が実施されたとして、選挙の違憲、無効の訴えに対して最高裁はどう判断するのかも見物である。そこまで安倍ちゃんにコケにされて、それでも選挙結果の無効判決を出さないとすれば、「最高裁なんて不要、タダ飯くらいやんけ」「行政と立法の妾かヒモか」と批判されても仕方ないだろう。同様に、国民自身も自民党にコケにされまくりなことを痛感すべきだろう。
ということで、選挙制度問題は、日本人でなければ興味津々の喜劇なのだが、残念ながら日本人だからどうしょうかと悩んでしまう。とりあえずのところ、次の選挙では自民党を外し、選挙制度改革に一番熱意のある政党を選ぶべきことだけは確かである。他の政党も頼りないのだが、この際、背に腹は変えられない。

2016/02/27


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