どこかで何回か述べたように思うが、この3月末で定年退職である。では、4月以降どうするのか。この時期になると時々質問を受ける。「心配するのやったら、雇うてくれや」とは思わないが。
4月以降、自由人である。自由人とは、仕事を中心に置いて表現すると、完全な無職か、年金生活者か、フリーターである。実質的にはフリーターということだろう。
「もう少しちゃんと言えや」ということだろうから言うと、仕事はする。同時に年金はもらう。でも、定職というか常勤の仕事はしない。非常勤の仕事がいくつあるのか数えたことはないのだが、年に数回から月に数回までの範囲で出向かないといけない仕事がいくつかあり、それらが適当に入ってくる。
よく調べてはいないものの、この程度なら公的年金のカットはないと思っている。健康保険の方はしばらく、適当につなぐしかないだろう。
それで、「大学をどうするんや」ということだが、今の大学には非常勤で残る。肩書は客員教授・名誉教授である。といっても、給与は時間給であり、このことからすればフリーターであることに変わりない。働くのは週10時間に満たないだろう。その一方、拠点となる研究室として、個人の独占ではないもののある程度自由に使える部屋を確保できた。
他の大学の講義は断った。安い時間給で定期的に勤めないといけないのは(といっても、フリーターの時間給としてはえらく高いのもあったのだが)、この年になると遠慮したいと思っている。何回も書いてきたように、人生のポートフォリオが重要であり、今の僕にとって時間の価値がきわめて高いから。また、晩節を汚すことも、取り返しがつかないから嫌である。
以上、新年度以降の身分が固まって来たことと、最近よく質問されるので、書いた次第である。
2016/03/04