ラオスの食文化は日本人の口に合うと思う。2回も書いた焼き魚はもちろんのこと、コメの麺も美味いし、そもそも野菜がいっぱいである。そんな中、緊急に書かないといけないのがアルコールである。
ラオスのビールはほぼビア・ラオで決まりである。後で書くが、雲南省のビールと異なって美味い。コクがある。しかも600ccの瓶が9000キップ(約65円)ぽっちでしかしない(ラオス人には高いのだろうが)。暑い東南アジアではまさに水代わりといいたい。もちろん水みたいに飲んでいたら、早死するので要注意だが。
そんな中、「ビールだけではつまんない」というので、蒸留酒を探してみた。ラオ・ラーオという、原料がコメ(もち米らしい)の焼酎があるという。ベトナムにも沖縄にもコメから作った蒸留酒があるから、多分同じルーツなのだろう。
ラオスの古都、ルアンパバーンでの夕食後、時間があったのでラオ・ラーオを探してみた。ところが、これがなかなかない。ホテルの向かい、万屋(昔のコンビニ)にビールが置いてあったので、「ラオ・ラーオ、あるか」と聞いたところ、「ないけど、少し先の店にある」と言う。指示どおりにその店に行って買い求めたところ、「あるで」とのことだったが、いきなり500ccの空のペットボトルを持ち出し、「満杯、それとも半分」と聞かれた。
よく分からない飲み物を500ccも買うのはどうかと思ったし、ペットボトルが何を意味するのかも十分理解しないまま、「半分」と指し示した。と、石油用のポリタン容器が登場し、その中の液体をペットボトルに注いでくれた。
その液体を日本に持ち帰り、飲んでいるわけだが、味はポリタン容器とペットボトルからイメージするのとはかけ離れ、洗練されている。ベトナムのコメ焼酎、ルアモイよりも美味いかもしれない。洗練されすぎた感のある泡盛よりも、野趣がある。
ということで、「美味いなあ」と飲みつつ雑文を書いているうち、ペットボトルの底に達しそうになってきたので、慌ててブログにした次第である。もち米だから美味いのか、理由は不明である。これなら、次回に(いつかは不明ながら)ラオスで、1リットルのペットボトルを持参し、買わなければと思ってしまう。灯油用のポリタン容器でもいいかな。
2016/05/11