川北英隆のブログ

お笑い高級食品売り場の品揃え

ビエンチャンの中心部は急速に変化している。かつての上海のようかもしれない。ほぼ1年ぶりに訪れると、南バスターミナルは取り潰されていた。その隣にあった雑多な市場もなくなっていた。
これらの広大な敷地が何になるのか。ビエンチャンの中心街だから、多分商業施設だろうと思う。それはともかく、以前の市場を追われたのだろうか、周辺の通路に露店があり、野菜などの食料品を並べていた。人だかりができている。庶民の活力である。
その空き地の隣に立派なビルが建っていた(写真)。漢字が目立つビルなので、中国資本が進出してきたのかもしれない。そもそもラオスはベトナムと親しい。アメリカとベトナムの戦争は、裏では(地理的に西側では)アメリカとラオスの戦争でもあった。そのベトナムと中国の関係は微妙である。だから、中国との関係はラオスにとっても微妙である。
その新しい商業施設に入ってみた。ガラガラである。とくに地下にある食料品売り場(日本でいうデパ地下)は、開いた口が塞がらないというか、笑いが止まらないというか、一見に値する。F氏が案内したがっていたわけだと理解できた。
売り場に誰もいないし、並んでいるのは中国製を中心とする加工食品である。中国人も食べないような加工食品を並べてどうしようというのか。もちろん野菜もあるのだが、ショーケースに収まっていて、何日経過しているのか心配だった。
このビル全体を一口で表すと、平日の冴えないテーマパークといったところか。その日の状態が普通なら、早晩入居者が撤退するに違いない。
それにしてもビエンチャンは、そんな無謀なことでさえ試行されるくらい元気なのだろう。もしくは、中国資本が強引なのか。定点観測が必要だと思った次第である。
ビエンチャンの商業施設.JPG

2016/05/11


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