というには大袈裟だが、ラオスから中国に入ると、辺境だったはずの雲南の、それも南の外れの国境からして都会だったのには驚いた。
国境という、たかだか数百メートルを隔てただけで、別天地が開けていた。道路は良いし、高速道路への拡張がなされていると、大型トラックがガンガン走っているしで、「国」という単純な政治的な区別がいかに重要なのか、理解できる。
もちろん、食料品も豊富である。ラオスではほとんど見かけなかったアイスクリームが「山盛り」という感じで店先に売っているのは、女子供にとって天国である。男である僕も好きだが。ついでに思い出すと、オマーンで食べたピスタチオのアイスクリームは最高で、何故日本にないのか不思議である。
朝、ラッシュアワー時に昆明の南バスターミナルに着くと、そこは大都市だった。お上りさんの気分で、「どうしたらええんや」と思ってしまう。もっとも、2008年、最後に中国に入った年に思いっ切り(といっても、たかだか1000元ちょっと、もちろん元が値上がりするだろうと思って)両替していたので、「ゼニはあんで」と余裕だった。というのも、中国での両替は銀行か(それも限られた銀行か)ホテルでしかできなかった。タイやラオスと大違い、外国為替管理がうるさいのだろう。
昆明では地下鉄工事が行われている。現在、南北が完成していて、東西が工事進行中である。東西が完成すれば、えらく便利になるだろう。その時、もう一度遊びに行けばいい。飯はそこそこ、値段もそこそこ、気候は常春、馴染んでくると街全体は、翡翠がいっぱいだったことを除いて田舎っぽいが、その分だけ観光客が少なくていい都市である。
写真は地下鉄の駅(南の郊外なので地上にある駅)から見た昆明の南バスターミナルである。えらく大きい。
2016/05/16