大学からの帰り、久しぶりに大文字山に入った。いろいろと変化していた。道は明らかに整備されていた。一方、大雨の影響なのか、荒れた部分があった。その一方、自然は大きく変わらない。
前回、大文字山に入ったのは昨年の8月だった。それ以降、忙しかったことが主因で、入っていなかった。仕事はもちろんのこと、退職関係の処理が多かったから。
歩き始めると、(名前のわからない)小さな黒い蜂が飛んでいた。この季節、毎年なのだが、花崗岩質の地面に小さな穴を掘り、巣を作っているようだ。白い砂が巣の周りにこぼれている。
頂上の手前でホトトギスの鳴き声がした。毎年のことながら律儀である。山を越えても声がしていた。と、ツツドリも鳴いた。ホトトギスは数ヶ月間鳴くが、ツツドリはこの季節だけのように思う。ポポ、ポポという(ハトと違って低い)声が好きである。もちろんホトトギスも好きであり、心の中で、「まだ大丈夫、白くなってきたけど」と返事している。
ほとんどの花が終わっていた。ネジキの小さく白い花だけが地面にこぼれている。シダが青々と茂っていた。
登った日は風があり、木々がざわざわと鳴っていた。若葉も固くなり始めたのだろう。そのうち、かさかさと鳴る。
そういえば、下りに白い泡が多数落ちていた。モリアオガエルの卵なのか。知識不足だが、そうとしか思えない。子供の頃の田んぼの卵のことを思い出した。
2016/06/08