定年退職して最大の楽しみというか、退職してまあまあ良かったと思えるのが年金の受給だろう。しかし、その年金の事務を信じてはいけない。実のところ、身をもって「最低やんけ」と思った。
僕はこの4月1日以降、定職がない。非常勤で時間給をもらい、週に1回とか、2回とか大学に勤務しているが、健康保険もなければ、場合によっては70歳まで収めないといけない年金保険料の納付義務もない。逆に失業保険をもらえる資格もある。ただし、時間給をもらっているので、さすがに失業保険は申請していないが。
そんな中、どうなるのかと注意深く見守っていたのが公的年金である。民間企業、私立大学、国立大学に勤めたから、厚生年金、私学共済、国家公務員共済から年金がもらえる(もちろん年金申請先が増えるにすぎず、手続きが面倒なだけで、年金額が増えるわけでない)。
このうち、私学共済からは4月以降の無職を反映し、年金額の改定の通知が来て、昨日(6/15)、そのとおり振り込まれた。それなのに、厚生年金は「以前と同様の勤務」を前提とした年金額の通知が来て、そのとおり振り込まれた。国家公務員共済からは何の通知も来なかった。
要するに、私学共済は4月1日から2.5月経過した時点で完全に事務処理が終わったわけだ。新しい年金額の通知までだと2月程度ですんでいる。他方、厚生年金と国家公務員共済は2.5月で事務が終了しない。へーっと仰天する。もしも民間企業が国に対してこんな事務をしていたのでは、「バカやろう」と国から処罰ものだろう。
面白いので、厚生年金には電話をして確認した。少し時間がかかるというので、電話を切って待っていたところ、数分で返事が来て、差額を7月に払うという。
国家公務員共済はそれらしい通知が今日届いていた。書類を作らないといけないようで、しかも返信用封筒に切手を貼って出さないといけない。要するに「年金を支払ったるで」という態度が明々白々である。どっちが権利者で、どっちが義務者なのか、認識していないようだ。
こんな状態では年金の将来が思いやられるし、国民の誰が公的年金を信用するのだろうか。実は年金機構のトップをよく知っている。民間で鍛えられた優れた人物なのだが、その彼をして、事務がこんな状態にあるのでは、その機構の企業文化というか組織文化は最低だったのだろう。
2016/06/16