川北英隆のブログ

最近の日本人は犬や猫にも劣る

ネットのニュースを見ていると、スマホを見ながらホームを歩いていた高校生が電車に接触し、怪我をしたそうだ。当然の結果だろう。今の日本人は、大人を含め、躾られていないようだ。
スマホを見ながら歩くのはもちろん、最近では文庫本を見ながら歩いているのもいる。混みあった地下の歩道や階段でも平気である。スマホでゲームをするため、満員電車で自分のための空間を無理やり確保しようとする。電車が止まると、降りる者がいるのに、真っ先に乗ろうとする。人一倍大きい傘を広げて歩道を歩いているのに、すれ違うときに傘を傾けようともしない。
このイヌやネコにも劣る行為は(と書いたら、イヌやネコに、観察が足りないな、もともと人間より上かもと怒られそうだが)、要するに家や学校での躾不足だろう。他人に迷惑をかけそうな行為をしたら、かつては怒られたものだ。頭を、もちろん軽くだが、どつかれもした。今は、学校で先生がどつくと新聞沙汰になる。親と子供の会話を聞いていると、親子というよりも友達感覚である。ある意味、親が子供に馬鹿にされている。
このため、電車などの乗り物の車内放送がやたらとうるさい。「何々をしましょう」「何々をしないでおきましょう」と放送する。これらは一言、「何々をすんな」で十分であり、違反者からは車掌が罰金を取ればいい。スマホを見ながら交通事故に遭ったなら、スマホを見ていた者の完全な自己責任にすればいい。
こう書くと、まるでドイツの自己責任社会、EU原理主義者の権化のようだが、日本は逆にゆるすぎる。だから、多くの者は自分で考えようともしない。「どうせ誰かが助けてくれる社会」と思っている、そんな甘やかされた状態にある。これでは世界の熾烈な競争には勝てないだろう。
いずれにしろ、イヌやネコを躾けるのなら、ついでに子供も躾けるべきだ。「えっ、今はイヌやネコも躾けられていないって」。それは困ったものである。

2016/06/26


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