遅ればせながらルワンダ経済は
「見てきたような嘘を言い」との表現がある。ルワンダについては、それに近いだろう。何故かは知らないが、直近の日経はアフリカを持ち上げている。残念ながら、それは表面だけを語った嘘である。
写真はルワンダの茶畑というかプランテーションである。見渡す限り茶、茶というところ。茶の栽培はコンゴ側にも広がっていた。高原地帯であるから、茶の成長に適しているのだろう。そのほとんどは紅茶になる。女性が茶葉を摘み、集積地に集めていた。
ルワンダがIT産業で伸びているのは確かである。しかし、現在の主力産業は農業である。また、コンゴとの国境を形成しているキブ湖で採掘している天然ガスであり、その他の鉱産物が主力である。この事実を無視して報道してはいけない。
弁護しておくと、通信はインターネットである。通信回線を施設しなくていいネット通信が一足飛びに拡がるのは当然だろう。とはいえ、この現象、ルワンダに限らない。Wi-Fiはどんな僻地のホテルでも一般的であり、むしろ日本が圧倒的と言っていい程遅れているのだから、「ルワンダの通信は蛙跳びだ」と新聞で表現すること自体、誇大、誇張すぎる。
アフリカというか、発展途上国の問題は、何回も繰り返して申し訳ないながら、教育である。この点、ルワンダ政府はある程度意識しているらしい。しかし、そのルワンダでも、都市部を離れると教育環境は劣悪だと思える。
どれだけの割合が学校に通えるのか。教育が受けられなければ、その分だけ国としての損失であるし、将来の格差問題の原因となり、政治的な不安定さを生み出しかねない。こじんまりとしていて国土の条件に大きな差異のなさそうなルワンダでさえ、こうである。アフリカの経済発展は、思うに難易度が極めて高い。
2016/08/22
