猿シリーズの最後である。多分。今回の旅行はというと、提案者が2人いて、それに参加しないかと誘われた。このため、計画段階で加わっていない。できれば山をもう1つ登りたかった。
それはともあれ、ゴリラとくればチンパンジーだろう。チンパンジー、実はコンゴ側にもいるとのことだったものの、ゴリラ中心のために見学の対象から外されていた。
その宿題をルワンダのニュングウェ国立公園で果たした。何回か登場したキブ湖の南の町、ブカブからルワンダ側に国境に越えて1時間程度車で走ったところ、国立公園内にロッジがあった。そこに泊り、翌日、野生のチンパンジーを見に行った。
コンゴ側よりももっと、農業のための開発の進んだ一帯の先に保護林がある。主にユーカリの林(薪や木材用なのだろう)と広大な茶畑になっている。保護林の中にも林道が通り、農民がしきりと歩いて行き来する。
それで本題のチンパージーだが、訪れた時季が乾季とかで、森林の中、餌を探してしきりと移動しているとか。このため、会うのは難しいらしい。
最初はゴリラの時のように歩いて探したものの、1時間歩いても見つかる気配がない。そこで、レンジャーが判断して林道にまで下りた。チンパージーが林道に下りてきて、横切るのを待つという。その前に、チンパンジーに会える確率は80%程度と聞いていたので、「ひょっとして、今回はダメなのかな」と思っていた。
ところが、である。チンパンジーの群れをずっと追っている原住民(要するに勢子)がいて、彼らが我々観光客の待機する方にチンパンジーを追ってきてくれた(そういうことなんや)。おかげで、1分程度だったかと思うが、チンパンジーの群れが林道を素早く横切るのを見た(写真)。自然のチンパンジーというか、何というか。その一瞬で300ドルの泣き別れだったのも確かである。
とはいえ、チンパンジーの前にニホンザルよりも小さな猿の群れが(勢子に追われたわけでないものの)林道を越えて移動するのを見学した。戻ったロッジでは別の猿の群れが遊んでいるのを見た。
その猿を見ながら、「これで予定したすべてのイベントが終り」というので、ロッジの横にテーブルと椅子を設置し、持参したウィスキーを水割りで飲みながら、午後の一時を楽しんだ。
2016/09/01