時々、トレーニングのために大文字山に入っている。「トレーニングだけして、本番はないんかいな」というところだが。いずれ「ある」と思っている。その大文字には秋が迫っている。
一番目立つのはススキだろう。鴨川の河原もそうなのだが、ススキの穂(花)が出てきた。残念なことに、大文字山のススキの数は多くないので、花が満開になっても、銀の波とはならない。
スズメバチが飛び始めている。秋になるとスズメバチの巣の個体数が増えるので、よく飛ぶようになるとか。それと、まだそこまではいかないが、秋の晴れた日にはハチが(変温動物だから)体温を高めるため、日向に集まるようになる。
セミをはじめ、夏の虫の死骸が目立つようになった。先日はタマムシを見つけた。大文字山にも当然のことながらタマムシがいる。朽ちた木の周りにいるというのが、子供の頃の認識だったのだが、確実に見つけることが難しいので、たまたま見つけて捕まえる程度だった。そんなタマムシが死んでいると、「もったいないなあ」と、つい思う。
セミはツクツクホウシが圧倒的に多くなった。その鳴き声の中、時折、秋の虫の音がする。先日はマツムシが道を飛んでいた。鳴かないがバッタ類も多くなった。
もう1つ、季節の移り変わりを象徴するのがカエルだろう。梅雨の頃、森の中にカエルの白い泡状の卵がたくさん落ちていた。モリアオガエルだろう。8月末にもなると、登山道に小さなカエルが飛び跳ねる。卵が孵り、どこで育ったのか不明なものの、小さな大人のカエルとなったわけだ。
そんなこんな、もうじき落ち葉が目立つようになるだろう。いよいよトレーニング本番の季節である。夏の大文字山は暑すぎるので、ちょっとした楽しみを見つけないかぎり「やってられへん」というのが正直なとこである。「やってられへんのに、何でやるんや」と詰問されそうなのだが。
2016/09/08