久しぶりに(といっても1周間ぶりくらい)に鴨川を歩いて研究室に行った。今週に入って続いた雨のため、鴨川の縁や中洲に生えた草がなぎ倒されている。ススキの穂が満開である。そんな中、素早く蝶が飛んでいた。
黄色っぽく、黒い斑がある蝶で、タテハチョウの仲間である。何頭も飛んでいる。土や草の上に止まって羽を広げているのを見ると、どうもヒメアカタテハのようである。近づくと、急いで飛び立ち、草むらの上を飛ぶ。タテハチョウは越冬するものが多く、早春の山でよく見かける。久しぶりに雨が上がって温かいので、その越冬の準備なのだろうか。
「タテハチョウ この秋越えて 明日の陽へ」というところかもしれない。
河原の倒れた草の中に赤い花が割いている。ヒガンバナである。少し満開を過ぎたかもしれない。ついでに書いておくと、銀閣寺道から銀閣寺に向かうと左手の疎水沿いに白いヒガンバナが何株か咲いている。突然咲いた白い花の球根を地元の人が育てているのかな思っている。
研究室を出るのが夕方5時を過ぎた。雲が多かったせいもあるのだろうが、すぐに暗くなってくる。「長い雨降りのうちに彼岸が過ぎてしまったのやな」と、月日の流れを実感した。「それにしても、今年は真西に沈む京都のまぶしい太陽を見なかった」と、少し残念な気分にもなった。京都の街中の通りは東西南北に付けられている。
2016/09/25