長老ヶ岳の登山口は仏主(ほどす)である。頂上付近に携帯電話会社の電波塔がある。その管理のために車道が通じているものの、すぐにゲートがある。どこかで駐車しなければならない。
仏主から上和知川に沿って車道を歩く。すぐにメインの車道が右に折れる。川に沿って歩く。もう一度、すぐ分岐になる。右手の橋を渡り、沢に沿う。この沢は権現沢と呼ばれる。数分で再び分岐となる。長老ヶ岳の案内版がある。
ガイドブックでは、分岐を右手に進み、尾根を歩くコースを紹介している。どうしようか迷ったが、尾根コースを無視し、権現沢沿いに登ることにした。電波塔のための車道である。予定している縦走が難しそうなら、ガイドブックの道を下る予定だった。
分岐にある橋で権現沢を渡り、すぐに右に折れて舗装された道路を歩く。最初は植林もあるが、10分ほど歩いてゲートの脇を通過付近から、落葉樹林に変わる。「クマの目撃情報がある」とか仏主の登山口に書かれていたので、伐採され捨てられていた灌木を拾い杖兼クマ用の武器にする。ツキノワグマ程度なら、不意に襲われないかぎり、撃退可能である(そう思っている)。
道は沢を離れ、ジグザクに登るようになる。適度な傾斜で歩きやすい。周りは落葉樹の美しい林である。若葉や紅葉の頃はすばらしいだろうと思う。道にシバグリがたくさん落ちていた。学生の時、同じ下宿の住人(当時の鈴木君、今は婿養子になって佐原君)と比良山系の小滝山に登り、シバグリをたくさん拾って帰ったことを思い出した。下宿にあった湯沸器で茹でて食べた。当時はひもじかったから。今ではそんな面倒なことをする気もないので、拾わなかった。
舗装道路はやがて長老ヶ岳の北東尾根に接する。付近にはイワカガミが群生している。ここで尾根道に入る。10分ほどで刈り払われた頂上に到着する。バス停から1時間20分だった。
頂上からは比良、大江山など360度の展望である。それを眺めながら、「ここから正念場」というので早い昼飯にした。
写真は尾根コース(右手)と沢コース(左に橋を渡り沢沿いに歩く)の分岐点。
2016/10/01