川北英隆のブログ

京都企業への株式投資が儲かる

某産業革新機構の前社長N氏に頼まれ、京都企業(製造業)への投資が成果をもたらすのかどうか、つまり儲かるのかどうかを検証した。2013年度決算の分析以降、2年ぶりである。
結果は、明らかに京都企業への投資が「儲かる」ということだった。10年間持ち続けたとして、年率4-5%の投資収益率(配当を含む)である。できれば、もう一声高い数値を期待していた。というのも、国債金利が平均で1-2%とすれば、株式の4-5%の投資収益率は少し低い。金利よりも4%は高くないと、株式投資としては低いのではと思う。今の国債利回りが0%であるので、この状態が本来の姿だとすると、ほぼ釣り合うのだが。
もっとも、企業を選べば、十分な投資収益率が得られるから、京都企業の中からさらに企業を選ぶべきだと思う。京都企業の中にも、大したことのない企業が当然ある。過去から将来を完全に予想できないのが問題なものの、そこはある程度の未来予想力でカバーできるだろう。
今回の結論は、2013年度決算に基づいて分析し、『京都企業が世界を変える』(2015年、金融財政事情研究会)で書いた結論よりもクリアである。当時、もう少しクリアな結論を予想していたのだが、まだ世界経済全体の回復が弱かったため、京都企業の強さがうまくとらえられなかった(京都企業も実力を発揮できていなかった)と思っている。それが、2年を経過した現在、当初に予想していた結論をようやく捉えられたということだろう。
結局のところ、京都企業に限定されないが、株式にじっくりと長期に投資して儲けたいのなら企業を選ばないといけない。このことが明確になったと確信している。
以上に関して、しばらくの間、説明を続けたいと思う。

2016/10/08


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