びわ湖ホールでのオペラはドニゼッティ作「ドン・パスクワーレ」というものだった。イタリアの喜歌劇である。日生劇場と藤原歌劇団の共催である。日生劇場で3回公演をし、4回目がびわ湖ホールだったとか。
筋書きはネットで見ることができるだろう。単純でイタリア的な明るさがある。だから楽しめる。
終わった後、ST氏に導かれて楽屋に行った。演出家のイタリア人もいたし、歌手もいた。その後、1時間半程度の片付けの時間を挟み、近くの店で飲み会が設けられていた。この時間を利用し、昨日書いたように大津の市内を歩いたわけだ。
飲み会は魚忠という料亭風の店だった。店の前は旧東海道のようである。魚忠も昔の建物で、市か県かは確認しなかったが、文化財の標識がかかっていた。
飲み会には歌手が1人参加するとのことだったが、結局は出演していた日本人歌手、3人全員が参加した。これが貴重な体験で良かった。ソプラノ歌手の普段の声が以外にも普通の女性よりも低いとか、テノール歌手が次に出演することになっているカルメンの一節を歌ってくれたところ、3メートルくらい離れていたのに鼓膜がビリビリしたとか。バスの歌手はイメージ通りの喋り方だったが。
オペラなるもの、これが初めてだった。上司と一緒にウィーンに出張した時、せっかくだからと上司が言うものだから、オペレッタを見たことはあった(その日、適当なオペラがなかったと思う)。そもそもコンサートでさえほとんど行ったことがない。
葬儀の時にレクイエムをと注文しておけば、少なくとももう一度、オペラ的な、歌手を従えたコンサートを聞けるかなと思ったりした。フォーレがいいかな。
2016/10/25