コンゴの現地人が天然ものしか食べないのかというと、そうではない。当然、動物を飼っている。目立ったのは、ニワトリ、ブタ、ヤギである。放し飼いしている。適当にそこらの草を食べているようだった。
ウシを飼っている村も1つだけあった。珍しいそうだ。ウシのような大型の動物を飼うには飼育場所が不足するのだろう。川沿いには平地が多いのだが、そこの木を伐採して大型の動物を大量に飼おうという気がない(現状に満足している)のかもしれない。おかげで(アブラヤシのプランテーションの痕跡を除いて)熱帯雨林が残されているとも言えるのだが。
船での川下りは、夜行で航行しない場合、村の空き地を借りてテントを張り、そこで夕食となる。1回は、そんな村で鳥(ガチョウの類)を買って料理してくれた。煮込み料理だった。
スタッフが村でヤギを買ったこともあった。また、小船でヤギを売りに来たこともあり(写真)、スタッフはそれを買った。やはり煮込み料理が出てきた。香辛料を上手に使っていて、今まで食べたヤギの中で一番美味しかった。
その小船のヤギを我々の船に乗せようとしたとき、ヤギが川に落ちた。小船はそのヤギをもう一度拾い上げた。ヤギは多少泳げるらしく(首を水面上に上げていただけかもしれないが)、一命をとりとめた。その代わりに別の理由で命を失ったことになる。飼われている以上、ほぼ逃れられない運命とはいえ、かわいそうだった。
2017/01/20