川北英隆のブログ

大動脈なものの貧弱なインフラ

コンゴ川はこの地方の大動脈、国道1号線である。とはいえ、川底の浚渫がなされていない。すでに書いたように、我々の船が度々浅瀬に乗り上げた。そんな中、巨大な難民船のような船が行き来する。
写真は、全長100mはあろうかという巨大な船である。前部は鉄板でできた平船である。一番後ろに動力船があり、押している。平船にはテントが張られ、人や荷物が溢れんばかりに積まれている。巨大な難民船のようでもある。
コンゴ川で有名な船にオナトラ船というのがあったが(ガイドによると、改造されたものの、今は動いていないらしい)、その姿は写真の船をさらに大きくしたものだろう。
川下りの間、この手の船や、我々が乗ったのと同じタイプの船、木材を縦横に繋いだ大型の筏などが、時々だが川を行き来していた。浚渫していない川で浅瀬に乗り上げないのか、乗り上げたら大型の船の場合はどうするのか心配になった。
我々の船でさえ(荷物も乗客もほとんど積んでいないながら)、川を下るのに時速15キロ出ればいいほうだった。荷物を積むと、もっとゆっくりと進む。遡るともっと減速する。そのくらいのゆっくりとした経済である。日本人がイメージするような近代的な大型の船は1隻も見かけなかった。
コンゴ川の巨大な船.JPG

2017/01/21


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