僕の住んでいる地域を管轄する税務署、中京税務署に行った。保有している外国証券で、日本と租税条約を結んでいない国のものがある。その利金等の二重課税を回避するため、日本の居住者証明書を発行してもらわないといけない。
2年前までは歩いて行ける距離に中京税務所があったので便利だった。それが国有財産の売却促進により、京都市の中心部にある税務署の土地が売却され(マンションにでもなるのかな)、土地価格の安い西ノ京(地下鉄の西大路御池から北へ5分強)に移った。正直なところ、確定申告にも不便である。
それはともかく、大通り(西大路)はつまらないので、1本東側の通りを歩いた。税務署はその通りに面している。
地下鉄の駅を出てすぐ、その東側の通りに入った。神社がある。「何んやろ」と見ると、「御土居」と書かれた説明書き(看板)がある。歩いていた通りの名も、西御土居通である。地名は西ノ京原町。
この御土居、ブラタモリに登場したと思う。要するに土塁である。防御のためとか、堤防の役割とか言われている。いずれにせよ、御土居で囲まれた内側が洛中、その外が洛外である。西御土居通の東に面して神社があり、御土居の跡として残されている。
ということは、中京税務署が移転した場所は洛外である。ひょっとして御土居を壊した跡地かもしれないが。移転する前は洛中にあった。「中京税務署、都落ちしたんやな」と思わざるをえなかった。
写真はその史跡となった御土居跡である。上にお稲荷さんが祀ってある。
2017/02/20