川北英隆のブログ

アスクルに明日は来るか

アスクルの物流センターが燃えた。今日、ようやく鎮火の目途が立ったらしい。このニュースをネットで見て驚いたことがある。社長の岩田さんがやたらと老けたことである。
今日、火災現場での写真が日経新聞のネット版に掲載されていた。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ22H3O_S7A220C1000000/?dg=1
10年少し前だったか、証券アナリスト協会の年次大会で岩田さんが講演された。それを聞いた記憶がある。当時の印象では、えらく若い社長で、そやからアスクルのようなビジネスモデルができたのだと思った。当時と比べ、今日の写真が一変していたので、「同一人物やろか」「何歳や」と調べた。と、何と僕と同じ歳ではないか。当時若作りしていたのか、それとも最近になって急速に老けたのか。苦労が多いのかもしれない。
今回の事故で思ったことがある。
1つは、このようなビジネスモデルに必要な仕組みとは、拠点をできるかぎり多くして、リスクを分散することにあるというもの。とはいえ、リスク分散には多額の投資資金が必要になる。大きな企業でないと、リスクの分散が難しいビジネスモデルだろう。
もう1つは、短期的な対応であるが、保険を掛けていたのかどうかである。火災保険は当然のこととして、事業の遂行に支障をきたした場合、保険会社がその損失を補填してくれるかどうか。日本企業は、事業遂行に関する保険への認識が乏しい。東日本大震災の時もそうであるが、何かが起きて工場の操業が停止したとき、それがもたらす損失をどのようにカバーするのか、この対応の重要性が高い。
以上について、日本企業として真面目に考えないといけない。ちなみに、僕は損害保険会社との接点はほとんどない。業界の回し者ではない。

2017/02/22


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